2020年12月27日日曜日

Elliptical Halo出現!



「Elliptical Halo出現!」(四日市市)

朝は雲ひとつない快晴。夕方から少しずつ中層雲(高積雲)が増えていきました。この雲を撮影しようと,太陽を納めながら撮影したところ太陽の形が縦に長いことに気がつきました。ただのゴーストではないことを直感し,車に積んでいるNDフィルターを装着して撮影。すると,思った通り,太陽から数度離れたところに楕円状のハロが映り込みました。これは,Elliptical Halo(以降,この記事では楕円ハロと呼ぶ)と呼ばれる非常に稀な現象です。私にとっては,2018年1月31日の皆既月食の日以来2度目の遭遇。この時は月の周りに生じたので肉眼でも確認ができましたが,今回は太陽の周りです(それも真昼!)。直接観測でこの現象を見抜くのは極めて困難な現象であることがよくわかりました。

一般的な大気光学現象は,巻層雲や巻雲の氷晶に生じますが,楕円ハロは高積雲などの中層雲に生じやすいそうです。確かに,前回も今回も,上層雲には生じていません。楕円ハロは,極めて薄いピラミダル氷晶によって生じると考えられているようですが,詳しい成因はまだよくわかっていないようです。一説では,樹枝状の雪結晶によって生じると考えられているようです(参考1参考2)。

この雲域は,そのまま東へ流れていき,関東では月の周りに生じた楕円ハロが各地で観察されたようです。

おそらく,今日の楕円ハロ出現に一番最初気がついたのは私だと思います。長年空を見続けて得た観察眼の賜物です。

▼クリックすると大きな写真で楽しめます▼
12:58 四日市市  12:59 10mm  13:00 18mm Elliptical Halo 13:01 116mm  13:03 165mm 露出をアンダー気味に。太陽柱が生じていることから,plateな氷晶が生じていたことが伺えます。
13:04 165mm  13:04 85mm  13:06 78mm  13:07 78mm  13:07 強調処理




13:07 55mm  13:07 55mm  13:08 100mm  15:13 波状雲 20:41 淡い22度ハロ



 

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